コアな野球ファン

金曜は学校の研究を切り上げて、3Aの地元Indianapolis Indiansのゲームを観に行った。

バックネット裏の席($15)を買うと、自分の席の斜め後ろに三脚とビデオカメラを用意している人がいた。野球ファンかスカウトの人か分からなかったが、おれが座ると邪魔になりそうで微妙だった。

試合が始まって、その人が使うスピードガンに少し目をやる。すると日本のあの球団のシールが!これは日本人として話しかけておくしかないだろうと思う。で、話しかけると日米のプロ野球を経験したスカウトの人だった。球場によくいるコアな野球好きではようだ。そして、この人のフレンドリーな性格と日本人びいきのおかげで、仕事のあいまにスポーツ記事なみの濃い話がきけた、というかほとんど自分から話してくれた。

あとでネットで見ると、このスカウトマンが有名で実績のある人だったので話の内容をあまりここでは書けない。書くのに差し支えのない程度で印象に残ったのは、この人はもう二度と野球をプレーしたくないという話。子どもが大きくなればキャッチボールぐらいはしてあげるが、遊びでも試合をやりたいとは思わないという。なんか考えさせられる。ただ、真剣にプロの舞台で戦った人間だからいえる言葉なのでかっこよくもある。

まめ知識的な話では、この人が仕事とは関係なしに今一番好きな選手は西武の中村らしい。アメリカで人気のホームランバッターのタイプだ。あと、イチローヤンキース移籍は驚いたという話をしてくれた。どう驚いたかというと、ヤンキースの黒田が(ライバルとして?)イチローが大嫌いなので、イチローがきていったいどうなるんだと心配していたこと。話してくれることが一々面白すぎた。英語を話せてマジでよかったと思えた瞬間。ここまで話してくれたのはここがアメリカだというのもあるが、日本の野球を少しでも知っていて、英語が話せる人に会うのは少ないという事情もあるだろう。

第一線で働く人を間近でみて、いい刺激になりました。しかもそれはグラウンドではなく観客席にもいるという事実がなんか嬉しい。前に同じようなことを書いた気もするが、第一線でたたかえるように自分は自分の分野で挑戦していこうという気持ちになった。日本の外国人選手の活躍をみるときは必ずこのスカウトの人を想起するだろう。