理研の騒動について


ある先生がいい事を言っていると思います。同意する所が多いです。
@mitsuhiroyana (@mitsuhiroyana) | Twitter


大学院生という立場上、つよく言える事はあまりないですが、いままでこの騒動をおってきて感じる事を書いてみます。


1) 研究の不正について

研究というのは特殊な環境、特殊なルールでやっているので、どこにでもいるありふれた人が不正をやってしまう環境にもなりえる。不正をしたからといって、他の仕事もできないということは決してない。



2) STAP細胞について

論文に不備がみつかった時点で「あるかもしれない」という仮説に戻ったと思う。それはもう「宇宙人がいるかもしれない」という科学的根拠のうすい仮説と同じ。なので、「あるかないか」を話す段階ではないと思う。それ以前に論文が発表されたといっても、臨床に応用できるかどうかは未知数なのでSTAP細胞があるかないかを世間がここまで注目する価値はない。もっとおもしろい研究もされているのでそちらに関心をむけてほしい。



3) 研究/教育機関について

経験上(すくなくともアメリカでは)、研究/教育機関というのは権威的で隠蔽体質という側面がある。そして残念ながら、現場では研究や科学への興味が元々ないのか、なくなったのか分からないが、そういう人が多い。自分の出世や権威に意識がいってしまい、研究や教育がずさんになる。そんな人間が組織の運営にかかわっているのだから、問題は根深い。今回の問題にしても原因はそんなところにあるので、この体質を改善してほしい。



ポジティブな面で言うと、この騒動のおかげで世間はいままでにないほど研究という仕事に関心をもった。その点では功労者ともいえる。もっといい研究のことを詳しく知ってもらえるチャンスだし、環境や人材を改善するチャンスでもあると思う。