Boxing

2012年の暮れからお世話になってきた、コーチのMさんが先月でボクシング業からリタイアした(プロのJくんにはたまに個人指導をするらしい)。 

急な発表におどろいたし、大好きなボクシングを徐々に減らしていくのではなく、スパッと辞める清さはMさんの美学でもありかっこいい。ただ、理由がありそうな気がする。最近は、アマチュア大会などを観て、ボクシングのレベルが年々下がっているのを嘆いていたが、そのせいもあってやりがいがなくなっていたのではないか。Mさんが考えてだした決断だと思うので尊重をするし誰も文句は言えない。

最後のクラスが終わり、教え子のK(元女子世界チャンピオン)が中心になって、リングのそばでちょっとした「お別れ会」をした。皆が感謝の気持ちを伝える機会を設けたのだ。すると、いつも冷静なコーチが思いっきり泣いてしまった。

弱みをまったく見せないコーチは涙を見せたくなかったと思うが、おれとしては貴重なものを見せてもらったので背筋が伸びる厳粛な思いだ。この涙が本当に意味するところは誰もわからない。個人的には、Mは以前に「また世界チャンピオンを育てたい」といっていたので、それができない悔しさの表れだと思う。

Mさんには感謝の気持ちしかないし、ボクシング以外でもこれからお世話になれたらと思う。

さしあたって、教え子のBとLが週2回のクラスを引き継ぐことになった。全く違った内容になると思うが、Mに教わった技術や精神をもって、Indianaにいる間はボクシングを続けようと思う。