アメリカの刑務所事情

アメリカの刑務所事情のよく分かるドキュメンタリーを観たので紹介しておきます。BBC制作で、Louis Therouxという人が州の大きな刑務所の収容者や看守たちにインタビューをして、刑務所の環境と収容者の扱いに批判を投げかけます。

刑務所の収容者には、判決を受けていないものも数多くいて、法的には裁判で有罪になるまで「無罪」だ。それなのに、収容者同士の喧嘩や犯罪が耐えず、命の危険さえある小さな牢屋にぶち込むのは人権侵害ではないか、ということに焦点をあてています。

牢屋の中で生き抜くのは大変そうだ。特に、力の弱いものや新入り、そして牢屋のおきてを守れない者は他の収容者からの暴力の対象となる。看守たちは事件が起きてはじめて収容者を別の牢屋に移す。そして別の牢屋でもまた同じことが繰り返される。

Therouxさんは収容者にも看守にも敬意をもってインタビューしているのが素晴らしい。

Part 1.
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Part 2.
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日本と比べて、アメリカに住むことで犯罪被害者にも、加害者(冤罪も含めて)にもなる確率があがると感じる。そして、刑務所の環境でさえ、その確率をあげる原因になってしまっていることがわかる。逆にいえば、刑務所の設備(安全性)やシステムを変えるだけで、もしかすると刑務所内の犯罪と出所者の出戻り率(4年以内に50%)が減るだろうという可能性も感じる。